Emacs 基本操作
忘れがちな Emacs の操作についてメモしていこうと思う。
コントロール キー コマンド
Control文字を C- で表記します。例えば、C-d (Control-d) コマンドを実行するためには、Controlキーを押しながら d をタイプします。
Emacs には4種類の コントロール キー コマンド があります。
- シングル キー コマンド : C-k (カーソルから行末まで消去)、C-a (行の先頭へカーソルを移動)、C-s (テキストの検索) など。
- 拡張 コマンド : C-x で始まり、もう1つの コマンド列 または 文字 が続きます。C-x は、他のコマンドが続くことを示すための接頭辞です。C-x C-f (ファイルを見る)、C-x b (他のバッファへ移動) などがあります。
- 3キー コマンド : C-x 4 で始まるコマンド。例えば、C-x 4 b (別のウインドウへ移動)。
- カスタム コマンド : C-c で始まるコマンド。C-x と同様に、C-c はそれに続くコマンドのための接頭辞です。カスタム コマンド は、特定のモードにおいて設定されています。例えば、アウトライン モード では、C-c C-n は次のアウトラインの先頭に移動することを意味し、さらに FORTRAN モードでは、C-c C-n は次の文への移動を意味します。
メタ コマンド
Meta キー を使うコマンドは、メタ コマンドと呼ばれます。メタ コマンドの表記法は、M- となり、M がメタ キー を表現しています。
メタ キー は、コンピュータによって異なります。メタ キーの割り当ては、次の4つの場合があります。
- Meta ラベルがついているキー : もしもキーボードが Meta とラベルされたキーを持っていれば、その Meta キーを押しつつ コマンド キー を押すことによって、メタ コマンド を実行できます。
- Meta 以外のラベルがついているキー : Extend char キーが、メタ キー になっている場合もあります。その メタ キー に割り当てられた Extend char キーを押しつつ コマンド キー を押すことによって、メタ コマンド を実行できます。
- ESC キー : メタ キー が定義されていないときには、ESC (Escape キー) で始まる連続キー操作によって メタ コマンド を実行できます。M-v を実行するためには、まず ESC を押し、その後で v をタイプします。v をタイプする間、ESC を押し続ける必要はありません。C-M-v を入力するには、まず ESC を押し、そして Control キーを押しながら v をタイプします。
- C-[ シーケンス : Meta キー や ESC キー がない場合には、メタ キー として C-[ を入力してください。C-M-v の例からわかるように、コントロール キー と メタ キー はいっしょになって1つのコマンドを指定するように用いられます。
コマンドの中止
即座に実行されるコマンドを除いて、どんなコマンドも C-g によって中止できます。
ファイル コマンド
C-x C-w |
バッファの名前を変え、その内容を新しい名前のファイルに書き込む |
C-x C-s |
同じ名前のファイルへバッファをセーブ |
C-x C-f |
ファイルをバッファへロード |
Emacs の終了
C-x C-c |
Emacs の作業を終え、バッファを保存するかを質問する。 |
C-u C-x C-c |
バッファを保存するかを質問せずに Emacs を終了する。 |
バッファ
M-x buffer-menu |
使用中のバッファ名をリストする (使用中のウィンドウに表示する) |
C-x C-b |
使用中のバッファ名をリストする (別のウィンドウに表示する) |
C-x b |
バッファを切り替える |
C-x k |
バッファを削除する |
カーソルを移動する
C-f |
1文字前進 |
C-b |
1文字後退 |
M-f |
1単語前進 |
M-b |
1単語後退 |
C-n |
1行下へ |
C-p |
1行上へ |
C-e |
行の末尾へ |
C-a |
行の先頭へ |
M-e |
文章の末尾へ |
M-a |
文章の先頭へ |
M-> |
バッファの末尾へ |
M-< |
バッファの先頭へ |
C-v |
次の1画面をスクロール |
M-v |
前の1画面をスクロール |
テキストを削除する
DEL |
カーソルの1文字の消去。カーソルが行の先頭にあるときには、その行を上の行とつなげます。 |
BS / C-b |
1文字前の消去。カーソルが行の末尾にあるときには、その行を下の行とつなげます。 |
C-k |
カーソルから行の末尾までの全ての文字を消去します。カーソルが行の末尾にあるときには、その行を下の行とつなげます。 |
間違いを取り消す
C-x u / C-_ |
直前の編集コマンドの作用を取り消します。 |
テキストのリージョンによる移動
- 移動したいリージョンを定義します。
- リージョンの先頭となる文字にカーソルを移動します。
- マークを設定するための C-SPC / C-@ を入力します。
- リージョンの末尾となる文字にカーソルを移動します。
- C-w によってリージョンを削除します。このテキストは完全には消滅しておらず、削除リングと呼ばれる仮の場所に移動しています。
- 削除したブロックを移動する場所の直前へカーソルを移動します。
- C-y コマンドを用い、削除リングのテキストをバッファへ書き込みます。
テキストのリージョンによるコピー
- 移動したいリージョンを定義します。
- リージョンの先頭となる文字にカーソルを移動します。
- マークを設定するための C-SPC / C-@ を入力します。
- リージョンの末尾となる文字にカーソルを移動します。
- M-w によってリージョンを削除リングへコピーします。
- 削除したブロックを移動する場所の直前へカーソルを移動します。
- C-y コマンドを用い、削除リングのテキストをバッファへ書き込みます。
テキストを検索する
C-s |
順方向への検索。 |
C-r |
逆方向への検索。 |
C-M-s |
正規表現検索 |
M-% |
検索置換 |
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自己紹介
50才になる半導体エンジニアです。
大学で電子電気工学を学び、1990年にその分野のまま就職。ASICやマイコンの設計を長く続けてきましたが20年も同じ分野にいると業態も衰退したり変化するもので退職し、今は外資のIT系会社に再就職して設計請負業をやっております。
お問い合わせは
nakata.xianzhi@outlook.com
Linux と 小ネタ
デジタル回路設計
海外駐在後記
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