成都市に駐在する

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中国四川省成都市は中国の西よりの都市で同じ四川省の重慶市の北西に位置しています。 日本からは成田空港から直行便があって、およそ6時間で行けるとはいえ、かなりの奥地です。1000万人はいる非常に大きな都市なのですが、日本人は200人くらいしか住んでいません。

筆者は成都市に5年間駐在して、半導体設計の会社の立ち上げを行ってきました。 重慶のような重工業が古くから始まった都市とは違い、成都市はソフトウェアに関係するエンジニアを見つけることが出来、比較的容易に半導体設計の会社を立ち上げることが出来ました。 上海や香港では もちろん会社の立ち上げは出来るのですが、エンジニアの人件費は高くなりすぐに転職されてしまうという厳しさがありましたので、もっといい場所を探して成都市に行き着いたというわけです。

成都市で働くエンジニアの多くは、大学を出て上海などで就職したものの、都市の生活に馴染めず、スローライフな生活に戻りたいというUターンしてくる若い人たちで、結婚を期に地元である成都に帰ろうという人たちが多いです。 中国の都市のなかでは、生活しやすい都市として成都は人気で、生活したい都市の5位以内にくるような都市です。物価が安く気候も優しい、食べ物として四川料理は癖になる味です。 なのでUターンしてくる人も大変多いのです。

成都のエンジニアたちはとても素直で温厚な人たちでした。ただ、日本と違い残業してもらうのは難しいです。給料は成果主義にしていましたので、そのせいかもしれません。

きちんとコミュニケーションして優しく丁寧に説明することが大事だと思います。それがない場合、不信感を抱かせてしまって上手くいかなくなってしまいます。

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筆者が成都市に駐在したのは、2010年から2015年の5年間です。中国政府や成都市の政策で海外からのハイテク企業は無課税にするといった政策があったおかげで、現地のハイテク企業と一緒に新会社を設立するというやり方で始めました。 始めた当時の成都市は日本の昭和時代を思わせる感じの町でした。 事務所のビルは4階建てでレンガ塀の外側をコンクリートで固めたような建物でした。 生活レベルや技術力の差は歴然とあり、携帯電話の普及も遅れていて、街角には固定電話を借りて、お金を払って電話をかけさせてもらうという商売をする家もありました。 最近は普通にみんなスマホを持ち歩いているように、たった5年で急速な発展を遂げています。

ハイテク政策によって急速に発展しておりますが、町の中心部は古い街角が残り、外側に行くほど近代化が進み、高層ビルも町の外側に多く立ち並びます。 筆者がいた5年間で成都は見違えました。 まるで昭和から一気に現在へタイムトラベルしたかのような感覚です。

日本を抜いて世界第二位の経済になった中国は、外国企業に頼らずとも、自分たちで始めた企業で世界とビジネスするようになり、筆者のように安い人件費を求めて行った多くの日本企業は方針転換していきます。








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自己紹介

50才になる半導体エンジニアです。
大学で電子電気工学を学び、1990年にその分野のまま就職。ASICやマイコンの設計を長く続けてきましたが20年も同じ分野にいると業態も衰退したり変化するもので退職し、今は外資のIT系会社に再就職して設計請負業をやっております。
お問い合わせは
nakata.xianzhi@outlook.com







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